物の怪

「もの」はタイトーインベーダーゲームみたいにTEtte,TEtte,TEtte,TEと目に見えてゆっくりやってくるのではなく『呪怨』のトシオよろしくいきなりお宅に入り込んで来る。
休日あたり。研究が一段落し眼疲れ、夜に「巣」から這い出ててくるとよく居間で父が3DメガネをかけてTVを見ている。だがその3Dメガネを通して見ると奥行きが広がりもの凄い臨場感をかもし出す映像も、3Dメガネをかけていない私には輪郭が二重になった見るに耐えないただのブレた映像に過ぎない。
だからその臨場感を味わうためには、というよりも3D時のテレビを見るためには私も父と同じように3Dメガネをかけなけれならない。そのとき母も見たければ母も3Dメガネをかけなければならない。ただTVを見るために、家族そろってあの映画『ターミネーター』でT-800がかけていたようなバカでかくてゴツい3Dメガネを。
そんなんめんどくさいから、だったらいっそこの両眼球ごとデジタル3D対応にしてほしい。そうしたら世のブサイコちゃんもわざわざ肉体の方を整形する必要もないだろう。「写真」みたいに目に映る映像の方を加工すればいいのだ。いずれにしても自分が想像し、少なからず待ち望んでいた未来はこんな家族全員が3DメガネをかけてTVをみる。そんな「錯覚」を積極的に楽しむような世界ではなかった。
でも今度のデジタル3D映像になったバイオハザード映画版最新作『バイオハザードIV アフターライフ』は面白そう。3Dのミラ見たい。
http://biohazard4.jp/site/