私の幸せはあなたの幸せ?

『GOOD BYE LENIN!』(邦題:グッバイ、レーニン!
制作:2003年ドイツ 配給:ギャガ・コミュニケーションズ 監督:ヴォルフガング・ベッカー 出演:ダニエル・ブリュール/カトリーン・サーズ/チュルバン・ハマートヴァ/マリア・シモン

いい映画だと思います。
まず音楽がすごくいい。全編を通して流れる悲しげで哀愁を帯びた音楽は聞いているだけで、もう胸がせつなくなります。ストーリーもただのお涙頂戴もので終ることなく、実際の映像を交えるなど、社会派ドラマとしてもよくできています。ヘリにつるされているレーニン像のシーンはすごい感動的ですし、ドイツ東西分裂というテーマをここまでユーモラスに描いている作品はなかなかないのではないでしょうか。全体的に、とてもよくできた、完成度の高い映画だと思います。
ただ、これはドイツ映画全般に言えることだと思うんですが、どうもインパクトに欠けるとこがあると思うんです。ここぞというシーンがあっさり終ってしまうというか。で、これは超個人的な意見なんですが、私は、このラストシーンはどうしてもいただけません。あまりにも「よくできすぎている」とでも言うんでしょうか。ご都合主義?好きじゃないです。
それにしても、劇中、看護婦のララがふつうに煙草を吸っていますけど、ドイツでの女性喫煙の好感度ってどうなんでしょうか?
あと、アレックス役のダニエル・ブリュールステレオフォニックスのケリーにかなり似てる。
見て損はない映画です。特にドイツ文学系の学問に携わっている学生ならぜひw
入賞おめでとう、ドイツ。3点。