素敵なユアン、便器の中からこんにちわ

Trainspotting』(邦題:トレインスポッティング
制作:1996年 イギリス 配給:アスミック=パルコ配給 監督:ダニー・ボイル 製作:アンドリュー・マクドナルド 出演:ユアン・マクレガーユエン・ブレムナージョニー・リー・ミラーロバート・カーライルケリー・マクドナルド

人がエナジーを回復するには様々な方法がある。時に、それは音楽であったり、読書であったり、スポーツであったり、友人であったり。私の場合、それが今回、映画で、トレインスポッティングだった。
いやー、やっぱり、この映画は最高ですね。
私が考えるスタイリッシュな映画の条件として、たばこ、ドラッグ、アルコール、喧嘩、カッコイイ俳優、イカした音楽、ファック、ピストル、斬新なアングル、走る、というのがあるんですけど、この映画にはそれが全部あります。あっ、ピストルはないか。あれはおもちゃだし。まあ、とにもかくにもカッコイイ。そしてエナジーがみなぎっている。明日のことも分からず暴走する若者たちの姿はどこか美しくさえありますね。
また、この映画が他と比べてすごいのは、ただのスタイリッシュ映画(他に良い言い方はないものだろうか…)にとどまらないところにもあると思います。『ロックストック〜』でもそうなんですけど、普通、スタイリッシュとシャンル付けされる映画って、ドンパチばっかで、たいていストーリーはないのがつーかーです(私は大好き)。でもこの映画は違って、ドラッグの常習による恐ろしさだとか、虚しさだとか、そういった実際はカッコイイわけないドラッグの、本物の姿をちゃんと風刺するエスプリ作品でもあるんです。特に、マーク・レントンユアン・マクレガー)がドラッグの禁断症状による幻覚として見る“赤ちゃんのシーン”はヘタなホラー映画よりも、鮮烈です。あと便器のシーンwいやーほんとこれはムリ。心臓の弱い方はご注意下さい。
でもまあ、だからといって、この映画がオサレであることに変わりはないです。イギー・ポップのラスト・フォー・ライフとともに始まるオープニングシーンだけでも見といて損はないと思います。むしろマスト。
ただ、ユアン・マクレガーの坊主がいくらカッコいいからって、自分も真似しようとは思わない方がいいです。私はそれで一度、泣きを見ました。これも青春。4・5点。