骨抜きSAMURAIに用はなし  2点

『SF (SAMURAI FICTION)』
制作:1998年 日本 配給:シネカノン 監督:中野裕之 出演:風間杜夫吹越満布袋寅泰緒川たまき内藤武敏谷啓神戸浩藤井フミヤ夏木マリ中島らも

日本のカッコイイ文化を見直そうシリーズ第一弾!
最高にアートな時代劇ということでたいそう期待していたんですが、
感想を一言でいうなら、



薄っ!!



別に私は、
日本の伝統を取り戻せ!
とか、街頭で叫ぶような人間ではないので、
日本古来の伝統をどう再解釈しようが、
新しくて、かっこよければ、


良し


という感じなんですが、
これはダメ。


この映画には、侍、武士道のもつ、
“侘び・寂”の雰囲気というか、
深いものが全くない。
これじゃ、日本人の作った海外風侍映画というより、
外国人が作った日本風侍映画だし、
そこかしこにあるギャグも、
ヘタにアメリカナイズされてて、
ちいともおもしろくない。


その上、期待してた
スタイリッシュな映像とビートの聴いた音楽と共に繰り広げられる斬新な殺陣も
ぜんぜんかっこよくない
てか、これほんとうにカッコイイんですか?


こんなのはただ殺陣の後ろでロックが流れてたり、
刀音がオリエンタルラジオばりに、
シャッキーンっていったり、
lightなだけ。
この映画からは、
全く、武士道、しいては日本への愛を感じません。
映像がモノクロなのもよけい胡散臭くてイヤ。


ただ、こんなうんこ映画でも、紅一点。
緒川たまき夏木マリの2女優は絶品。
中でも特に、



緒川たまき。(←彼女を見るだけでも見る価値アリ)

拙者惚れ申した。