今此処にある青春  4・0点

『DIE FETTEN JAHRE SIND VORBEI』(邦題:ベルリン、僕らの革命)
製作:2004年 ドイツ/オーストリア 監督・脚本:ハンス・ワインガルトナー 出演:ダニエル・ブリュール/ジュリア・ジェンチ/スタイプ・エルツェッグ/ブルクハルト・クラウスナー

ドイツ語の試験が近いので、
ドイツ映画週間に勝手に入りました
で、1本目がコレdas



まず、この『ベルリン、僕らの革命』なんていう
明らかにつまらなそうな邦題は無視したほうがよし


正しくは
・FETTEN(脂がにじみ出る〈浮く〉)
・JAHRE(「年」の複数形)
・SIND(〜は)
・VORBEI(過ぎ去って)
なんで、
直訳しても、「あの脂がにじみ出る時代は過ぎ去って」になる


そう、この映画はまさに本当の現代の青春映画だ


60年代の学生運動のように、
時代のムーヴメントとして
何かを生み出せるわけもなく、
すべてが現実のもとに食い尽くされていく現代
出来るのは、
ママゴトのような革命だけ


それでも、
ヤンとピーターは毎晩のように「革命」を繰り返す
自らEDUKATORSと名乗り、
富豪の邸宅に入り込んでは
家具の配置をめちゃくちゃに並び換え続けるのだ


もちろん、彼らは知っている
自分たちの革命がママゴトに過ぎないことを



「反逆の難しい時代さ、
昔はクスリと長髪だけで体制からはみ出せた
今は反体制とみられたものが商品になってる
ゲバラのTシャツに無政府主義のステッカー」
「だから学生運動も起こらないのよ
すべてやり尽くされたと思われてる
昔、失敗したことが、なぜ今成功するのかと」



予告編にあるような
決して刺激的でドラッギーな映画じゃない
多少の男女のそれはあるが
ただそれだけだ


でも、私はこの映画を勧めたい
この映画には、本当の主張がある


ひさしぶりにこんな真摯な映画に出会った




酔談:
今は夏場の雑草のような私の頭ですが
次は

こんな頭にしようかなとw