映画も芸術だと言える  super

NAPOLEON DYNAMITE』(邦題:バス男
製作:2004 アメリカ 監督・脚本:ジャレッド・ヘス 出演:ジョン・ヘダー/エフレン・ラミレッツ/ジョン・グリース/アーロン・ルーエル/ヘイリー・ダフ

事実関係は知らない。そもそも事実とはなんだろうか。
日本での電車男やそれに付随する作品の映画化のように、時流に乗せたものとも、逆に奇をてらったものとも思えない。制作費400万円はたしかに映画界ではかなりの低予算だけれども、テレビであればなんでも、車であればミニ・クーパーが買えてしまうほどの額だ。もしなにも知らない親が(息子の)この映画をはじめて見たならば、きっと心臓麻痺を起こしてぽっくりか、よくても脳梗塞の末、下半身麻痺といったところだろう。なにしろ400万でこれだ。金の使い道としては、どうしても等身大ドラえもんフィギュア(可動式)が欲しくて400万円出して作った、と大差はない。でもだからこそそこに徹底した愛を感じる。映画に対するそれであり、ヲタクに対するそれであり、おれはこれでこれが撮りたい。そんな単純な思いは見ていて気持ちよくないはずがない。
しかし愛とはなんだろうか。
この映画にはいろいろと救われた。この頃、なにか良いものとはすべてシンプルなのではないかと強く感じる。自分はやっぱコンシューマリズムまるだしで大衆に迎合してるハリウッドものよりもやっぱミニシアターとかインディペンデント系の方がいいんだよね、というのではなく、タイタニックも好きだけど実は親指タイタニックも好き、こういうことがすごく大切なんだ。映画としてもモチロン普通におもしろい。でも自分の中でこの雰囲気はイギリス。
でも見たのはけっこう前のこと。