東京盗撮紀行

ノッポン

珍しく、暇だな、と思ったので、裁判に行ってきた。もちろんワタシは、裁く方でもなく、裁かれる方でもない。よく授業中や会議中などに必ずぼーっとしているやつが、ワタシがその張本人。傍聴人だ。イマイチ。
昨年の4月からジム通いをはじめている。そのせいか、夜ごとのカウチポテトのせいか、タバ子と別れたせいか、因果は知らないが、去年の4月時点では、60キロ弱、だった体重が、ぶんぶくちゃがまと増え、2007年1月21日現在で、67キロに達している。つまりワタシは膨張(傍聴)人だ。ベター。
裁判を傍聴してきた。でもニュアンスとしては、傍聴人、などという、参加者、染みたものではなく、全く関係のない人の人生をただ興味本位で聞いているのだから、盗聴人、の方が肌に合う。感想はイカの通り。今まで、裁判のイメージはお茶にたとえるなら、抹茶、だった。でも見てみたら、麦茶、だった。あと民事を見たのは失敗だ。エレベーターの中で、裁判傍聴ツアー(らしき集団)の会話をモジ通り、盗聴、したところ、どうやら刑事の方が見ごたえがあるらしい。
で、その後。
そのまんま東に向かって、宮崎県知事選挙に立候補した。なんてことはなく、なんとなく東京タワーに登った。しかも特別展望台(料金1420円)まで。でもリリーはいなかった。
そこでしたこともモチロン、盗聴。と、盗撮だ。スカートの中を。ではなく、東京を。上から見た丸裸の東京は、心臓、に見える。内閣総理大臣が、晋三、だけに。なんていうメタファーではなく、ヴィジュアル的に。一面にぼこぼことおったった寝室群の心室、そこにびちゃっとへばりついた道路網血管。血液のようにとめどなく流れる車。ちょろちょろと動く点状の人は、細菌だ。
で、その後。
住民の反対運動に遭い、中絶、となったコースターの死骸、であり、モニュメント(墓碑)が見たくて、六本木まで歩き、その途中で、トッポギ、を食べたりはしなかった。住民は反対して正解だ。
靴の底が少しすり減った。