ハイデッガー選集〈第18〉技術論 (1965年)

ハイデッガー選集〈第18〉技術論 (1965年)

ハイデッガーの1次テクストと原書訳書並べ読みで初対戦。ハイデッガーは「難解」だとの風評が絶えないがそれは間違いで。ギリシア語やラテン語にまで遡り、ひとつの語が持つ意味体系を無尽に駆使する手法はたしかにたやすくはないが、それは「高度(硬度)」というべきだろう。「技術」に関する考察も(無論、まだ消化しきれていないが)論説のバランスがよく、なにより、「問い」の連なりで構成されるその思索の道がまるでロードムービーを見ているようで。