ベロニカ・フォスのあこがれ

初のファスビンダー。陰影の利いた(でも光は輝く)モノクロの映像描写と、物陰から、窓ごしから見かけるような視点がけっこう好き。(「芸術」映画によくある)長回しを多様したねむくなりやすい映画かなと、見るまえは予想していたが、あらず。ストーリーはメロドラマ的で、なにか物語装置の後ろに大きな「不在」を思わせるそぶりは『マルホランド・ドライブ』的。悪くない。