Pedro Almodovar監督。『サッド・ヴァケイション』と間違えて借りちゃった。なんてことはない。
オフ空間を使ったトリッキーで、入り組んだストーリー構成は、相変わらずおもしろいのだけど、基本的に物事を画面の真ん中で処理する映像は飽きる。
物語は切ない。真実はつねに隠され、歪み、もはや欲望と愛の区別もつかない。ただ、ゲイにも関わらず、愛の形がどれも「きれいごと」的に描写されているのは、気に食わない。『トーク・トゥ・ハー』の愛の形はもっとバロックで美しかったのに。