考える人

昨日が終わった時に今日が始まっている。今日が終わった時に明日が始まっている。明日が終わった時に明後日が始まっている。逆にいえば、今日が始まった時に昨日が終わっている。明日が始まった時に今日が終わっている。明後日が始まった時に明日が終わっている。僕らはまるで剣山の上の猿。始まることもできず、終わることもできず、ただひたすらに、今という針に尻をつかれ、追い立てられる。止まることも許されず、僕たちはただひたすらに歩き続けることしかできない。僕らが止まることを許されるのは今が終わる時だけでしかない。