大阪府教委:試験監督中居眠りの教諭処分 カンニング誘発

試験監督中に居眠りをして生徒のカンニング行為を誘発したとして、大阪府教委は18日、府立藤井寺高校の男性教諭(50)を戒告の懲戒処分にした。府内の公立小中高校の教職員の懲戒処分は今年度32人目で、過去最悪となった。
 府教委によると、教諭は昨年7月7日実施の1学期の期末試験で、2時間目(午前10時10分〜午前11時)の2年生の保健の試験監督を担当。生徒の机の間を歩いて見回った後、教室の黒板の前の机に座っていたが、試験終了の15分前ぐらいから机の上に前かがみになるような姿勢で眠り、試験終了を知らせるチャイムが鳴る直前に目覚めたという。
 教諭が寝ている間、男女生徒計4人が他の生徒の答案をのぞいたり、答案を他の生徒に見せるなどのカンニングをしており、別の生徒が教頭らに伝えて発覚した。
 教諭は「不眠症で、つい寝てしまった」と話しているという。試験監督中の居眠りで府教委が教職員を懲戒処分にしたのは初めて。府教委は「職務専念義務に違反して居眠りをした結果、教育上悪影響を及ぼした。今後も厳しく対応する」としている。
 カンニングした生徒4人は5日間の停学、期末試験全科目0点の処分となった。

これはちょっとおかしい。たしかに、試験監督中に居眠りしてた男性教諭は職務怠慢だと思うけど、だからといって「試験監督中に居眠りをして生徒のカンニング行為を誘発した」ってこととは違う。これではまるで、学校側が生徒はカンニングするものとして、一種カンニングを容認しているかのようではないか。(まあ、便宜上処罰は与えているが)それは「みている」「みていない」の問題ではない。ひとのモラルの問題なのだ。日本には昔から「聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥」という諺がある。今欠けているのはこの「恥」の意識なのではないだろうか。