◆学力テスト:記述式に弱い傾向 高3生地理歴史・公民調査
 文部科学省は28日、全国の高校3年生約10万3000人に03年実施した地理歴史・公民の教育課程実施状況調査(学力テスト)の結果を発表した。2教科9科目のうち、政治・経済は想定正答率に達した問題数が全体の半数に満たなかった。他の8科目は「おおむね良好」(文科省)との結果が出た。だが記述式への弱さや資料・グラフの活用など応用型の学力が身についていない傾向も浮き彫りになった。

 毎回いろいろなところでなにかしら学力低下学力低下というけど、これはそんなに懸念することなんでしょうか?たしかに学力は昔に比べさがっていると思います。でもこれはただの社会の多様化のひとつではないかと思うんです。
昔は、遊ぶといえば、外です。外は夕方になれば暗くなります。暗くなれば家に帰ってきます。家に帰ってきてもテレビはせいぜい一家に1台。パソコンなんてもちろんありません。行動の選択肢がせまかったんです。だから自ずと勉強もしたんだと思います。でもいまは違います。私たちの行動の幅は昔と比べ格段に広がりました。外で遊ぶにしてもカラオケ、ボーリング、映画など繁華街にいけば、昼夜関係なくずっと遊ぶことができます。また、何も外にでる必要はありません。家の中でも、パソコン、ゲーム、テレビ、DVD、そして携帯電話。現代の私たちの行動には、いつ、どこにいても限りなく選択肢があります。行動の選択肢が広がれば自然と勉強が選ばれる回数、時間も少なくなるでしょう。それは当然のことです。でもノーベル賞は毎年のようにしっかりと出ますし、技術は日に日に進歩しています。要は、学力低下ではなく、ただ興味の幅が広がっただけではないかと思うんです。今の若者たちには、勉強よりもやりたいことがたくさんできてしまったんです。
 たしかに勉強は大事だと思います。でも机の上の勉強だけが勉強ではありません。勉強が嫌いなら、無理に勉強させる必要はないと思うんです。農業や林業など、第1次産業は今も枯渇し続けていますし、こどものなりたい職業もサラリーマンや公務員が上位にくるなど、どんどん理性的なものになっています。多様化多様化というけれど、世界は逆に狭くなってきているのではないでしょうか?なにもホリエモンだけが勝ち組ではありません。そもそも勝ち組ってなんですか?今の時代は、子どもたちの広がり続ける選択肢に社会が対応できていないと思うんです。学力低下と叫ばれる今だからこそ、もう一度子どもたちにを目を向け、ドイツのギムナジウムのように、社会の多様性を考え直す機会が来ていると思います。
長くなりました。読んでくれた方、ありがとうございます。