しゃべらないのはかわいい?

犬ってかわいいですよね?
別に猫でもインコでも白ナガスクジラでもなんでもいいんですけど、ここでは犬のことを。
で、なんで犬はかわいいかっていうと、きっとしゃべらないからだと思うんです。
お腹がへっている時も、散歩に行きたい時も、遊んでほしい時も、しゃべらないで、あの潤んだ瞳でじっと見ているだけだから、かわいいと思うんです。犬って。
だってそういう時、犬がしゃべったらどうですか?
「腹へったー」とか、「散歩いきたいー」とか、「遊んでー」とか。それならまだしも、「飯まずいー」とか、「くさいー」とかも言うんですよ。私だったら蹴りますね。確実に。
かわいらしい、しぐさや表情がかわいいっていう人もいるでしょう。でもそれも、犬がしゃべらないからこそだと思うんです。犬がしゃべらないからこそ、こっちで犬の気持ちを考え、作り出し、無償で愛情を注げるんじゃないでしょうか。
だから、たまに「こいつ(犬)なに考えてるんだろ」ってすごい知りたくなることありますけど、それでもやっぱり、私は犬としゃべりたくないですね。嫌ですよ。「ヒゲきたっ」とか言われたら。
やっぱり犬はしゃべらないからかわいいんです。
でもじゃあ人間はどうかっていうと、違うんですよね。昔なら無口で慎み深い女性は美徳とされたかもしれないけど(ということは昔は女性は犬に近かった?)、今だったら、しゃべらない人は暗いと思われるし、ただ「はい。はい。」って言っているだけでも、アホっぽく見られてしまいます。
やっぱり難しいです。人間ってやつは。