死ぬということは…

『LES INVASIONS BARBARES』(邦題:みなさん、さようなら。)
製作:2003年カナダ/フランス 配給:コムストック 監督:ドゥニ・アルカン 出演:レミ・ジラール/ステファン・ルソー/マリー=ジョゼ・クローズ/マリナ・ハンズ/ドロテ・ベリマン/ジョアンヌ=マリー・トランブレイ

うわさ通りのカナダ版『ビッグ・フィッシュ』。
ストーリーの流れはほぼ同じで、好色なおやじと偏屈な息子の和解といった感じ。もちろん、真似したわけではないだろうけど、父親がおしゃべりなところや、まん丸と太っているところまでも、よく似てますね。
ただ、暗いんです。話はもちろん、音楽が、人の表情が、暗いんです。治療方もヘロインの投与で、最期は…ですし。ティム・バートンがファンタジックな映像で「生」を描いたとしたら、こちらは真摯に「死」そのものを描いたと言えるのではないでしょうか。フランス映画特有のくすんだ色彩も作品の雰囲気に独特な味を加えていたと思います。
ラストシーンはよく分からなかったんですが、僕が考えている以上に深いものがあるんではないかと思います。あと、なんかこの作品でカンヌの主演女優賞をとったみたいですけど、ナタリー役のマリー=ジョゼ・クローズの存在感はすごいです。惚れました。2・5点。