長めの今日の独りごち:HEROはおじいちゃん

20世紀少年』がいよいよ佳境を迎えてきました。今回のでまたさらなる波乱が起きましたね。
それにしても、この漫画ってほんと変わってます。だって登場人物達の多くが大老ぐらいのおじいちゃんなんですから。そりゃ中にはカワイイ娘もでてきますけど、主人公は、基本、おじいちゃん。
こんな漫画ってなかなかないです。悲しいことに。最近、「HERO」っていうと若いことが普通とされてますから。ルフィは17歳だし。ナルトは12歳だし。エドは16歳だし。カツオは11歳だし…。いつのまにか「HERO」達はみんな年下になっていました。
確かに、「HERO」の年齢なんて考えること自体がすでに無粋だと思います。でも、やっぱり、「HERO」達を追い抜いてしまうというのは悲しいことです。私だってこの年齢ですし、もうウルトラマンになりたいとは思いません。ただ、「ああ、もうヒーローになれないんだなあ」と思うと、戦線から離脱してしまったようで、虚しい気持ちでいっぱいになります。「自分はこのまま凡庸に生きていくのだろう」、そう思わざるとも思う必要がありました。生きていくためには。
でも、この漫画は違います。なんてたって「HERO」はおじいちゃんですから。中にはハゲあがった奴までいますし(ハゲ界のHERO?)。動きはかなりパワフルですが、やっぱり、どっからどう見てもおじいちゃんです。おじいちゃんが物語の主役なんです。このことは私にとって本当にうれしいことでした。この物語を読んでいると、「自分もまだまだヒーローになれる!」そう思うことができるんです。「自分はまだ傍観者じゃない!まだまだ現役でいい!」再びそう思い続けられると感じたときは、それはそれはすばらしい瞬間でした。
この物語はもうすぐ終わってしまうでしょうけど、私の物語はたぶん、これからも続きます。
まだまだ目指しつづけますよ!「HERO」を!