だからはダメだから

自分はなにか、
自分はとてもダメ人間だな、と感じるとき、
過去を振り返り、
ああ、あのときこうしておけばよかった。
ああ、あのとき、ああしていたから、今自分はこうなってしまっているんだ。
と考えてしまうことがある。
でも、これは間違っていた。
過去のある時点に遡って、今の自分の汚点を完結させようとするなら、
それは、きっと見つかる。
でも、それは、光をあてると幾重にも姿を変える、プリズムのようなもので、
誰でもが普通に経験していることなんだけど、
思う人によっては、汚点に見えるし、
思う人によっては、なんでもないことに見える。
ただ、それだけのことなんだ。
そうやって、自分を完結させてしまうことに、
なんの意味もないし、なんの得にもならない。
だったら、ダメだなって思ったときも、
すぐに過去に戻ってなんかいないで、
そんなことは宙ぶらりんにして、
常に移り変わっている現実をどうするかを考えた方がよっぽどいい。
問題なのは、自分は○○だから、で完結させてしまう、自分の傲慢さと、
現実から逃げて、いつも過去に帰ってしまう、自分の弱さにあったんだ。
解決なんて、響き以上にたいしたもんじゃないし、
そんなことしない方が、自分はいつだって生まれ変われる。