夏には可もある不可もある  nicht schlecht

『LAND OF PLENTY』(邦題:ランド・オブ・プレンティ
製作:2004 アメリカ/ドイツ 監督・原案・脚本:ヴィム・ヴェンダース 出演:ミシェル・ウィリアムズ/ジョン・ディール/ウェンデル・ピアース/リチャード・エドソン/バート・ヤング/ショーン・トーブ

パリ、テキサス」「ベルリン・天使の詩」のヴィム・ヴェンダース監督が、9.11の後遺症に苦しむアメリカの現状を静かに見つめたヒューマン・ドラマ。アフリカ育ちの少女が、亡くなった母の手紙を届けるために10年ぶりに故郷アメリカの地を踏み、伯父と再会、思いがけず2人でアメリカ横断の旅に出る姿を描く。主演は「ドーソンズ・クリーク」のミシェル・ウィリアムズと「ジュラシック・パーク III」のジョン・ディール。

もはやWenders is deadの風評しか耳にしない、ことも多い。がどうだろうか、案外、予想に反して―しかし予想したのも私であれば、反したのもまた私―嫌いじゃないがこの言葉は私自身に向けた言葉であり、この映画に対してはなにも意味しない。たしかに(zwar...aberの図式)、アメリカ(という土地)から想起される幻影(イマージェ)があまりにもちん○過ぎるという者を反駁することはできないかもしれないが、おやじ(といっても半、いや全主人公だが)の横顔は都会のアリスのラストに次ぐ好きなシーン第二位を奪い取った。ということは、今まで第二位だったシーンは第三位に凋落した。すべての世界はいつの世も下克上である。また、現代版ドン・キホーテという評を処々目にするが、私の見方に近い。うちの教授は近頃(この語の射程が半年先を指せばの話であるが)、小説の中でドン(省略)が最も好きだというが、その心は今、新撰組に熱の自分は分かる気がする。だが、人の気持ちなどこの生涯を捧げても分かろうはずがない。
おう、いったいなんのことについて書いていたのか?


とにかくついにAh体験の日々も終わり。
もつ。