映画理論集成  古典理論から記号学の成立へ

映画理論集成 古典理論から記号学の成立へ

はじめに書く。下記のことはこの本には当てはまらない。まさにこの本は「一冊の書物」という形式だけがその情報をひとつにまとめている(まとめてみせている)のであり、中身は映画についての魑魅魍魎ならぬ、マン毛万華鏡だ。
ベラ・バラージュの論考はないけれども、アルンハイム、クラカウアー、パノフスキー、映画というひとつの対象について、それぞれがそれぞれのバックボーンからそれぞれにやんやする。それがなにより(「学問の」)面白さだ。だから「映画論」などと括ってくれるな。