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- 作者: 山岸俊男
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/06/01
- メディア: 新書
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形式としては、集団主義的社会の組織原理の崩壊に伴う安全社会から信頼社会への移行というテーゼを様々な実験結果をもとに例証していくスタイル。なにより、形式の中心に「これからは〜する(になる)べきである」のようなきれいごとイデオロギーではなく、社会決定論を避けつつ、経済的なメリット/デメリットのレベルから(謙虚に?)論を展開していることが暑苦しくなくて好き。
この著者によれば、これから必要になる社会的知性とは、他人への分別ある信頼に基づいた誰に対しても使うことのできる「ヘッドライト型知性」ということであるが、それではまだ抽象的に感じる。その知性のひとつとはより具体的に、自分の関心に即しつつ相手の魅力を引き出すことのできる「質問力」ではないのか?