棒がいっぽん (Mag comics)

棒がいっぽん (Mag comics)

現代日本においてまだ「表現」に前衛性があるならば、主に以下の2つにわかれる。ひとつは、スペクタクルを「平熱」に描くこと、もうひとつは、「平熱」を魔術的に描くこと。と、いえるならば、この高野文子の『棒がいっぽん』は後者の極北といえる。
描写している内容はいたって「平熱」(ごく日常の風景)なのに、ふわふわとした3Dのアングル、黒(影と夜)のバリエーション、絵と混じり合う縦書きのセリフetc、いかなる言語化も取りこぼしをおぼえるしかない彼女の表現のスタイルは、「魔術的」としか形容しようがない。
バイブル。
風流江戸雀 (新潮文庫)

風流江戸雀 (新潮文庫)

各川柳からはなたれる芳香としての日向子浮世絵(漫画)。