戦後復興してい升

ピアノ演奏を聴きながらハムを食いながらウイスキーを飲みながら絵筆を動かす。というと、一見、優雅に見えるかも知れないけれども、実はまったくそんなことはなく、というよりその行為ひとつびとつが俺にとって屈辱的であったり、焦燥感をかきたてたりする。青空。と、俺は窓の外の青空を眺め、それから画の空に回転する鎌を描いてまた焦った。(91–92)

きれぎれ

きれぎれ

残酷なほど唐突に挿入される「青空」の字、景色に痙攣する。