HANA-BI [DVD]

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北野武監督。ふつうの連続したシークエンスに突如いくども挿入される「暴力」のショットは、実証的には北野武のバイク事故も関係するのかもしれないが、生に死を内在化させる。
そのため、物語の各ショットはつねに死の親和性に寄り添われている。それが逆に、女性の外在性をきわだたせる。西(武)のシークエンスに、妻(岸本加世子)のショットは決して挿入されない。
その交わる暴力に対して交わらない妻の両者をつつむ(いわゆる)「キタノブルー」はここでは彼岸の青とよんでもいいかもしれない。
途中かなりきらいなショットもいくつかあるが、久石譲の美メロも含め、ド好き。
ゲド戦記 [DVD]

ゲド戦記 [DVD]

冒頭、なぜ父親を殺したのか?終盤、なぜ竜に変身したのか?等、ストーリーの整合性に関する細かいうんぬんは省くにしても、つまらない。
RPGでの物語に必要なセリフしかしゃべらない「村人」よろしく、すべてストーリー進行に必要なセリフ、カットしかほぼ存在しない構成は、観客をバカにしてるとしか思えない。しかも絵が荒れる。
あの黒魔道士が骸骨化するときの絵のきたなさ、あのシリアスなシーンでもつねにやたらとバカに青い空はなんなのだろう。そして、テルーだかの歌のシーン。カラオケ並の映像なのになぜあんなに長い。
そもそもゲドってなんだ!?
雨月物語 [DVD]

雨月物語 [DVD]

溝口健二監督。聞くところ有名な「ワンシーン・ワンショット」の手法は、どうも脳内で初期のサイレント映画にリンクするだけで、ただ正統で「古くさい」印象が残る。

ぐるりのこと

うんこ。存在に対して失礼。